腰痛・坐骨神経痛– lower back pain –

腰痛・坐骨神経痛の治療について

もともと、人間の身体は腰痛が起きやすい構造と動きをしています。現代社会において、日中は座ってデスクワーク家ではソファーでスマホやテレビを見ながら過ごす時代ですので、腰痛を引き起こす原因が日常に沢山潜んでいます。同時に骨盤の歪みと周辺の筋肉のバランスの崩れ、妊娠中の状態によって坐骨神経を圧迫して、腰痛や下半身の痺れ、冷えなどが併発している可能性もあります。当院では、痛みの出ている箇所をほぐすだけでなく、姿勢や自律神経のバランスなど、様々な視点で腰痛の施術を行います。

このようなお悩みを抱えている方には、ぜひお読みいただきたい内容となっております。

  • ギックリ腰を何度も経験している
  • 掃除など家事での中腰が辛い
  • パソコン作業で座り続けるのがキツいと感じる
  • ずっと立っていられない
  • 重い荷物を持ち上げる時に腰が痛い
  • 夜、寝ていてもジンジン痛い
  • 朝起き上がりで腰に重みを感じる
  • 医療機関では、「原因不明」と診断された

腰痛の原因になる腰椎の構造について

私たちの体を支えている背骨のことを、正式には「脊椎」と呼びます。この脊椎は首から腰にかけて7個の頚椎・12個の胸椎・5個の腰椎・仙骨・尾骨がブロックのように重なって構成されています。横から見るとゆるやかなS字カーブを描いています。私たちの身体は常に体重と重力という負担がかかり続けて、背骨はこの背骨にかかる負荷をやわらげるクッション構造となっております。

骨盤・脊柱・頭蓋骨のポジションが整っていることで、筋肉・神経・血管など様々な身体の機能が発揮できます。

しかし、日ごろから悪い姿勢を続けていると、正常なS字カーブが崩れてしまい、背骨の形が悪くなります。腰椎の反りがなくなり、頭が前に出てくると、腰椎に大きな負担がかかり、その結果、腰痛を引き起こしてしまいます。特に、腰椎は体の曲げ伸ばしなどの大きな動作を担っている場所で、しなやかに動けるように構造的には弱くできており、その分、様々な症状が起こりやすくなっています。

では、腰痛の主な原因となる3つをご紹介していきます。

運動不足

日常生活での動きが少ないと、筋力低下が進み、背骨への負担が大きくなります。
主に腹筋やお尻、腰まわりの体幹や太ももの筋肉が、身体を支えている筋肉なので筋力の衰えを予防する必要があります。

生活習慣の乱れ

普段の日常生活において、背骨にかかるストレスが最も大きいのが座っている姿勢です。
現代はデスクワークやパソコン・スマホ・タブレットなど一日の座っている時間が長いので姿勢が崩れやすく、立っている時に比べて腰にかかる負担が約1、4倍と言われています。

重い荷物を持ち上げる、前かがみ、腰をひねったりと、不自然な姿勢や同じ動作を繰り返すことで、腰への無理な負担がかかります。また、長時間同じ姿勢を続けることも、腰の筋肉にとっては良くありません。動かずに同じ姿勢でいると、筋肉がこり、関節の動きが悪くなります。正しい姿勢がとりにくくなり、それが続くとさらに腰痛は悪化します。

精神的なストレス

ストレスも腰痛の大きな原因と考えられます。職場や家庭内でのトラブルなど、何らかの精神的なストレスがかかると、緊張状態を作り出す交感神経の働きが高まります。すると、無意識のうちに筋肉が緊張し、腰への負担を高めるのだと思われます。

ストレスは精神的なものばかりでなく、物理的、環境的なものもあります。
たとえば、寒い冬になると、体が縮こまり、かたまりやすくなり、それがこりにつながります。
また、現代ではパソコンやスマホの画面を長時間見ることが増えていますが、画面から発する光が無意識のうちにストレスとなって、体の緊張につながっていることも多々あります。

妊娠中の腰痛・坐骨神経痛の原因について

妊娠中はどんどんお腹が大きくなっていくため、同時に坐骨神経痛もひどくなっていきます。お腹が大きくなればなるほど症状は悪化していくことがほとんどです。坐骨神経痛がひどくなると、痛みで湯船につかれなくなったり靴下がはけなくなったりと、日常生活や仕事に支障をきたす場合もあります。

坐骨神経への圧迫

おしりから足先にかけて坐骨神経が通っています。お腹の中の赤ちゃんがどんどん大きくなることで、坐骨神経を圧迫することが一番の原因です。

骨と筋肉の位置のズレ

妊娠をしてお腹の赤ちゃんがどんどん大きくなってくると、赤ちゃんの重みや体重、大きなお腹によって背骨が反るような姿勢になり、骨と筋肉の位置がズレることがあります。骨と筋肉のズレのせいで坐骨神経が圧迫され、坐骨神経痛が起こるのです。

骨盤や恥骨の開き

妊娠すると女性ホルモンのひとつである「リラキシン」が多く分泌されます。このリラキシンは骨の関節をつないでいる「靭帯」をゆるめる働きがあり、赤ちゃんが出てきやすいように骨盤が開きます。同時に、左右の骨盤をつないでいる恥骨も開きます。そのため、靭帯がゆるんで骨格が不安定な状態となります。骨や筋肉が神経にぶつかり、坐骨神経痛の原因となります。

腰痛・坐骨神経痛を改善するポイント

東洋医学において、腰は腎臓との関わりがあり、腎は先天の精(せんてんのせい)と呼ばれるエネルギーを蓄える場所です。この先天の精は生命力を意味していて、腎臓のケアをしておくことで、腰痛を予防できます。

腎臓のツボとして代表的なもの

腎兪、志室、太渓など

身体の状態をみて、骨盤・脊柱・頭蓋骨の歪みを整えたり、腰を支えているインナーマッスルのトレーニングを行うことで、腰痛を改善していきます。

妊娠中はホルモンの影響で関節・靭帯が緩みやすいですが、骨盤底筋やお尻周辺の筋肉を鍛えておくことで、妊娠中の腰痛・坐骨神経痛を予防できます。それだけでなく骨盤が整って身体の使い方が上手だと産後に出てくる不調の対策にも繋がります。